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Blog:大地X暮らし研究所

執筆者の写真daichikurashi

「大地再生」の学びの旅へ

リジェラティブ農業を学ぶ教育プログラム「大地再生の旅」第一期が2024年1月16日にスタートしました。メノビレッジ長沼でカバークロップ、不耕起に羊の放牧を組み込んだ大地再生農業の実践者であるレイモンドさんと明子さんによる一年間に渡るリアルとオンラインの第1回目の講座が長沼町で始まりました。



第1期メンバーとなる19名のみなさんに加え、昨年レイモンドさんに教えていただきながらオホーツクでカバークロップにチャレンジした5名の農家さんと一緒に一年間学んでいきます。


第1回目の長沼町(会場:本棚カフェ あざらしとしろくま)のワークショップには、北海道大学大学院でリジェラティブ農業と地域経済を研究されている小林国之准教授にご登壇いただき「リジェラティブ農業入門」をテーマにお話をしていただきました。先生が昨年視察に行かれたアメリカにおけるリジェラティブ農業の現状について詳しく知ることができ、私たちがこれから目指す日本での大地再生農業の未来図を大きく膨らますことができました。小林先生、ありがとうございました。



そして、レイモンドさん、明子さんからは、大地再生農業の基礎知識として、マインドセット(考え方)と実践における5つのMや原則について学びました。大地再生農業は「農法」ではなく、「考え方(マインドセット)」である。すべての農業者が土のために知っておきたい知識であり、実践であること。ひとつひとつ丁寧に確認していきました。



カバークロップにより多様性を高め、できるだけ土をかき乱さず、土を裸にせず植物で覆うことで光合成で作られる炭素を植物のカラダを通して根に送り込み、根の先から液体炭素を染み出させると、そこで待っている菌根菌、窒素固定菌たちが、液体炭素を受け取り、お返しに窒素を根に供給してくれる。窒素だけでなく、固定されていたリン酸を切り離してくれたり、ミネラルや水も送り込んでくれる。こうして土の中のネットワークを再生させていくことで、化学肥料に依存しない土ができあがってくる。農業者の仕事は、こうした土作りをサポートすること。3、4年かけて土の炭素や窒素のサイクルができてくると、その後は土が植物を育ててくれる。


参加されたみなさんからの反応をお聞きする限りでは、非常に刺激的であった。2日間ですでに受講した価値を感じた、参加された方々にカバークロップのような多様性があった(笑)、羊を取り入れたいなど、多くの刺激と学び、マインドセット、そして新しい仲間と一緒に学んでいくことへの喜びを感じました。


前日からの雪で大変な中、現地に集まっていただいたメンバーのみなさん、そしてオンラインで参加していただいたみなさん、2日間お疲れ様でした。慣行も有機もなく、農法にかかわらず、土にとってより良い選択ができるように、マインドセットができた旅立ちだったと思います。参加していただいたすべてのみなさん、ありがとうございました。これから、多くの発見を共有できる旅にして行きましょう!


次回からはしばらくオンラインです。ミックスカバークロップについても詳しく学んで、春に準備して行きたいと思います。

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